朝のお灸でその日一日が違う

先日、自律神経の調整を目的に継続して通われている患者さんから、
「朝に足裏のお灸をすると、その日一日が違うんです」
とうれしいお話をいただきました。
この方には、治療院での施術に加えて、ご自宅で行う足裏のお灸をお伝えしています。
最近はお灸専門店へ足を運び、たくさんある種類の中から、ご自身に合うものを選んで続けてくださっているそうです。
お灸には、温度や香り、大きさ、燃焼時間など、さまざまな違いがあります。
ただし、大切なのは、強いものを使うことではありません。
熱さを我慢せず、ご自身が心地よく続けられるものを選ぶことです。
今回の施術では、頭部、背中、腹部、両脚の状態を確認しました。
症状は以前より安定しており、全体的に元気に過ごせているとのことでした。
一方で、急に身体が熱くなるような感覚や、骨盤まわりの不安定さは、日によってまだ変化があるようです。
人の身体は、毎朝同じ状態で目覚めるわけではありません。
睡眠が十分に取れた日。
前日の疲れが残っている日。
気温差が大きかった日。
精神的に忙しかった日。
さまざまな条件によって、身体の反応は変わります。
朝のお灸は、単にツボを温める時間だけではありません。
今日は熱さを感じやすいか。
左右で違いがあるか。
足が冷えているか。
身体が重く感じるか。
その日の自分の状態を確認する時間にもなります。
忙しく生活していると、身体が出している小さな変化を見逃してしまうことがあります。
大きな不調になってから初めて、疲れていたことに気づく方も少なくありません。
毎朝数分でも、自分の身体に触れる時間があると、
今日は少し休もう。
今日は動けそう。
今日は身体を冷やさないようにしよう。
その日の行動を、身体に合わせて選びやすくなります。
今回は、30回の継続施術を終える節目でもありました。
施術を受け始めた頃と比べて、症状が安定し、ご自身でも調子を整える方法が少しずつ身についています。
治療の目的は、ずっと治療院へ通い続けなければならない身体をつくることではありません。
必要な時には施術を受けながら、日常では自分で身体の変化に気づき、整えられるようになること。
そのための方法を一緒に探していくことも、治療の大切な役割だと思っています。
お灸は、たくさん行えば良いわけではありません。
熱さを我慢したり、皮膚が赤くなっている場所へ繰り返したりすると、やけどにつながる可能性があります。
心地よい範囲で、無理なく続けてください。
朝のお灸が、一日を元気に始める小さなスイッチになればと思います。

